団体信用生命保険とは~住宅ローンを組む前に知りたい保険料や告知方法

2019.05.31

家計と暮らし

皆さんは「団体信用生命保険」を知ってますか?

住宅ローンを組んでいる方なら、利用したことのある方も多いでしょう。

団体信用生命保険とは、住宅ローンを借りた人が死亡・高度障害状態になったときに、代わりにローンの返済をしてくれる保険のことです。

種類は、機構団体信用生命保険や信用保証協会団体信用生命保険、中央労働銀行団体信用生命保険、そして一般金融機関のものがあります。

保証内容や加入条件などはそれぞれ異なります。

この保険に加入するメリットとして、万一のときに住宅ローンという大きな借金を肩代わりしてくれるという安心感を得られる点が挙げられますが、一方で、別の生命保険の保障と重複してしまったり、健康状態によっては加入できないといった点もあります。

数多くの団体信用生命保険があり、ここではおすすめとして「じぶん銀行」を挙げています。

ですが、それが「自分にあった保障内容かどうか」を知るためには、死亡や高度障害になった場合、病気になって働けなくなった場合に、自分たちの家庭はどうなるのか、考える必要があります。

それが分かれば、自分にあった団体信用生命保険を見つけることができるでしょう。

生命保険料控除の対象外になる等の注意点もご紹介していますので、ぜひ団体信用生命保険選びに参考にしてみてください。

団体信用生命保険の特徴

まず、団体信用生命保険の特徴について、解説していきます。

特徴は3つあります。

①住宅ローンを借りた人に万一のことがあった場合に、代わりにローンの返済をしてくれる保険であること。

団体信用生命保険は、住宅ローンを借りた人が、死亡したり所定の高度障害になり、ローンの返済ができなくなった場合に、そのローンを保険会社が代わりに金融機関に返済するという保険であることは、知っている方も多いかと思います。

ここでいう「所定の高度障害」とは、団体信用生命保険の種類によっても異なります。

後ほどご紹介する「信用保証協会団体信用生命保険」の場合だと、両眼の視力を全く永久に失ったり、言語やそしゃくの機能を全く永久に失った場合などに、所定の高度障害と該当されます。

障害状態には様々な段階がありますが、かなり高度な障害の場合が対象となる、つまり軽度な障害ではローンの返済を肩代わりできないということも言えます。

②保険料は返済していくにつれて下がっていくこと。

保険料は住宅ローンの残債に比例しているため、住宅ローンの残債が少なくなればなるほど、保険料も下がっていきます。

そもそも団体信用生命保険には保険料があるのかという話ですが、民間の金融機関の死亡・高度障害のみを保障する団体信用生命保険は住宅ローンの金利に含まれていることが多いため、別途保険料を負担しなければならない、ということはありません。

ただし、後ほどご紹介するフラット35などの機構団体信用生命保険では、保険料の負担がありますし、死亡・高度障害以外の保障の付くものは特約保険料として、負担するものがほとんどです。

③3大疾病や7大疾病などの保障付きのものもある。

団体信用生命保険は、住宅ローンを借りた人が死亡・高度障害になった場合に、ローンを肩代わりしてくれるものですが、最近では3大疾病や7大疾病など様々な病気になった場合にも保障してくれるというものも出てきています。

具体的なことは、後ほどご紹介します。

参考サイト⇒一般社団法人全国信用保証協会連合会「保証協会団信のご案内」

団体信用生命保険の種類

次に、団体信用生命保険の種類について、解説していきます。

種類 概要
機構団体信用生命保険 住宅金融支援機構がフラット35の加入者に対して提供している。
信用保証協会団体信用生命保険 一般社団法人全国信用保証協会連合会が提供している。
中央労働銀行団体信用生命保険 中央労働銀行が提供している。「ろうきん団信」と呼ばれる。
一般金融機関の団体信用生命保険 銀行や保険会社が提供している。

参考サイト⇒住宅金融支援機構「機構団体信用生命保険特約制度のご案内」一般社団法人全国信用保証協会連合会「団体信用生命保険」中央労働金庫「団体信用生命保険」

団体信用生命保険の保証内容

次に、団体信用生命保険の保証内容について、解説していきます。

保証内容については、特徴で前述したように、死亡・高度障害になった場合に住宅ローンの残債を肩代わりして返済してくれるというものです。

その他にも、3大疾病や7大疾病になった場合にも返済してくれるという保障がついているものもあります。

具体的には、中央労働銀行団体信用生命保険には、通常の死亡・高度障害の保障の他に、「オールマイティ保障型団信」という死亡・高度障害に加えて、ガン・急性心筋梗塞・脳卒中の3大疾病になった場合にも返済してくれるというものもあります。

保障内容については、それぞれの商品で異なりますので、しっかり確認するようにしましょう。

団体信用生命保険の加入条件

次に、団体信用生命保険の加入条件について、解説していきます。

加入条件については、年齢など、種類によって異なりますので、いくつかの団体信用生命保険を例に挙げてご紹介します。

機構団体信用生命保険 信用保証協会団体信用生命保険 中央労働銀行団体信用生命保険
加入条件 フラット35の融資を受ける方、または(1)満15歳以上満70歳未満の方(2)地域担当幹事生命保険会社の加入承諾がある方、の両方にあてはまる方 個人事業主か「中小企業者」に該当する法人の業務執行について代表権を有する連帯保証人のいずれかで、満20歳以上、満71歳未満の方等。 満18歳以上および、保障開始日に満66歳未満の方(ろうきん団信の場合)

加入できる年齢は、どこの団体信用生命保険かによって異なります。

さらに、信用保証協会団体信用生命保険では、「信用保証協会から一定額の債務保証を伴って融資を受けていること」も加入条件にあります。

参考サイト⇒住宅金融支援機構「機構団信へご加入いただける方」一般社団法人全国信用保証協会連合会「保証協会団信のご案内」中央労働金庫「団体信用生命保険」

団体信用生命保険金が支払われる条件

次に、団体信用生命保険金が支払われる条件について、解説していきます。

支払われる条件は、前述したそれぞれの団体信用生命保険が保証することが起これば、当然保険金は支払われます。

しっかりそれぞれの団体信用生命保険の保証内容を今一度確認しましょう。

ただし、ホームページ等には、保険金が支払われない場合もしっかりと記載されているところが多いです。

具体的に見ると、信用保証協会の団体信用生命保険では、1年以内の自殺であったり、保障期間前に生じている病気によって高度障害状態になった場合などは、保険金が支払われません。

ホームページやパンフレット等にその点はしっかりと記載されていますので、確認しておきましょう。

参考サイト⇒一般社団法人全国信用保証協会連合会「保証協会団信のご案内」

団体信用生命保険の保険料シュミレーション

次に、団体信用生命保険の保険料について、解説していきます。

先ほど、保険料は返済していくにつれて下がっていくと述べましたが、その点にも注目していきましょう。

ここではフラット35のホームページにある「機構団信特約料シュミレーション」と、フラット35のホームページから飛べる「返済プラン比較シュミレーション」を使います。

<条件>

・借入金額 1,000万円
・返済期間 30年間
・返済方法 元利均等
・借入金利 1.5%

ローン残債 特約保険料
1年目 9,734,027円 34,800円
5年目 8,629,350円 31,100円
10年目 7,152,020円 25,900円
15年目 5,559,701円 20,300円
20年目 3,843,446円 14,300円
25年目 1,993,606円 7,800円
30年目 0円 800円

上記のように、ローン残債が減るにつれて、保険料も下がっていくことが分かるかと思います。

ぜひ参考にしてみてください。

参考サイト⇒フラット35「返済プラン比較シュミレーション」住宅金融支援機構「機構団信特約料シュミレーション」

通常の生命保険とどちらがおトク?団信に加入するメリット・デメリット

次に、団体信用生命保険に加入するメリットとデメリットについて、解説していきます。

よく団体信用生命保険の代わりになる生命保険として、「収入保障保険」があります。

これは、被保険者が死亡・高度障害になった場合の保険金を分割で受け取るタイプの定期保険です。

遺族の生活費を保障するのに適しています。

そこでこの収入保障保険も踏まえての、団体信用生命保険のメリットとデメリットを見ていきます。

メリット デメリット
①万一のときに住宅ローンという大きな借金を肩代わりしてくれるという安心感を得られる。

→収入保障保険も遺族の生活費を保障するのに適した保険ですが、団体信用生命保険は住宅ローンの返済に特化したものなので、安心感が違うと思います。

①別の生命保険と保障が重複してしまうことがある。

→その別の生命保険の契約時に、住宅ローンなどの住居費も含めて、保険金額を設定したのであれば、重複していることになります。

②健康状態によっては加入できないこともある。

→申込時には健康状態の告知等が必要になってきます。

「ワイド団信」といった加入条件が緩和される商品もあります。

ただ、収入保障保険との比較で言うと、収入保障保険も健康状態の告知等があります。

参考サイト⇒じぶん銀行「住宅ローン」

団体信用生命保険に加入しない場合はどうなる?

次に、団体信用生命保険に加入しない場合はどうなるかについて、解説していきます。

団体信用生命保険に加入しない場合、つまり加入できない場合には、①団体信用生命保険の審査に落ちた場合、と②そもそもフラット35の審査に落ちた場合、の2つがまず考えられるでしょう。

①団体信用生命保険の審査に落ちた場合

団体信用生命保険の審査内容は、その商品によって異なります。

審査に落ちる原因としては、健康状態で引っかかることが考えられます。

もしそうなった場合は、前述したような健康に関する加入条件が緩い「ワイド団信」も検討してみると良いでしょう。

具体的には、高血圧や糖尿病、肝機能障害などで通常の団体信用生命保険に加入できなかった場合に、加入できる場合があります。

じぶん銀行では、一般団信に加入できなかった場合に、ワイド団信の査定を行うそうです。

さらに、収入保障保険も検討の対象に入れても良いかもしれません。

例を挙げると、アクサダイレクト生命の「アクサダイレクトの収入保障2」では、健康状態等の告知のみで医師の診査は不要となっています。

②そもそもフラット35の審査に落ちた場合

フラット35の審査に落ちた場合は、別の金融機関の住宅ローンにチャレンジしてみましょう。

フラット35のホームページには、「らくらく診断」というフラット35を利用できるかどうかの簡単な診断ページがありますので、それをしてみるのもありでしょう。

参考サイト⇒じぶん銀行「住宅ローン」保険市場「アクサダイレクトの収入保障2」フラット35「【フラット35】らくらく診断」

団体信用生命保険に加入するための手続き3ステップ

次に、団体信用生命保険に加入する手続きについて、解説していきます。

信用保証協会団体信用生命保険に加入する手続きをご紹介します。

①被保険者本人が、「団体信用生命保険による債務弁済委託契約申込書」「保証協会団信の申込書兼告知書」「健康診断結果証明書」(借入金額が5,000万円を超える場合)に必要事項を記入し、提出する。

②加入できるかどうかの連絡が来る。

③保障が開始される。

以上のステップを踏みます。

実際に、死亡・高度障害に該当したときには、死亡事実の記載のある住民票や、所定の障がい診断書など、いくつかの書類を提出しなければなりません。

参考サイト⇒一般社団法人全国信用保証協会連合会「保証協会団信のご案内」

団体信用生命保険に加入先を選ぶ際の1つのポイント

次に、団体信用生命保険の加入先を選ぶ際のポイントを1つご紹介します。

それは、「自分にあった保障内容かどうか」です。

前述したように、団体信用生命保険と一言で言っても、3大疾病に備えられたり、7大疾病にも備えられたりする商品が多く販売されています。

「自分にあった保障内容かどうか」を知るためには、死亡や高度障害になった場合や、病気になって働けなくなった場合などに、自分たちの家庭の経済状況はどうなるのか、個別に考える必要があります。

それが分かれば、死亡・高度障害のみのシンプルなものだけでいいことが分かるかもしれませんし、7大疾病まで付けた方がいいという結果になるかもしれません。

団体信用生命保険のおすすめ保険会社1選

次に、おすすめの団体信用生命保険の保険会社を1社のみですが、ご紹介します。

ここでは、特約が充実しているかどうかで、ご紹介します。

それは、「じぶん銀行」です。

じぶん銀行の団体信用生命保険には、「一般団信」「ワイド団信」「がん50%保障団信」「がん100%団信」「11疾病保障団信」という5つのプランがあります。

2019年3月からは、さらに保障内容が充実され、すべてのケガや病気で継続して180日以上入院した場合に保険金が支払われたり、がんになった場合に一時金が支払われたりする保障が追加されました。

具体的な保障内容については、次でご紹介します。

参考サイト⇒じぶん銀行「住宅ローン」

ガンなどの大病にも対応できる~上手に活用したい団信のオプション~

上手に活用したい団信のオプションとして、先ほどの続きで、じぶん銀行の保障内容について、解説していきます。

保障内容
ワイド団信 ①死亡・高度障害状態になった場合、余命6か月以内と診断された場合にローン残高相当額の保険金が支払われる。
がん50%保障団信 ①死亡・高度障害状態になった場合、余命6か月以内と診断された場合にローン残高相当額の保険金が支払われる。

②がんと診断された場合に、残高相当額の50%の保険金が支払われる。

③精神障害を除くすべてのケガや病気で継続180日以上の入院をした場合に、残高相当額の保険金が支払われる。

がん100%保障団信 ①死亡・高度障害状態になった場合、余命6か月以内と診断された場合にローン残高相当額の保険金が支払われる。

②がんと診断された場合に、残高相当額の保険金が支払われる。

③精神障害を除くすべてのケガや病気で継続180日以上の入院をした場合に、残高相当額の保険金が支払われる。

11疾病保障団信 ①死亡・高度障害状態になった場合、余命6か月以内と診断された場合にローン残高相当額の保険金が支払われる。

②がんと診断された場合に、残高相当額の保険金が支払われる。

③10種類の生活習慣病で継続180日以上の入院をした場合に、残高相当額の保険金が支払われる。

④給付金特約として、「100万円のがん診断給付金」「50万円の上皮内がん・皮膚がん診断給付金」「精神障害による入院を除く、10万円の入院一時金給付金」が支払われる。

じぶん銀行のプランは上記のように充実しています。

もちろん保障が充実するため、金利が上乗せされますが、ガンなどに罹ってしまったときのためにもこれらのような団体信用生命保険に加入するのも良いでしょう。

こういった保障のつくものは、他の金融機関の団体信用生命保険にもありますので、ぜひ検討してみてください。

参考サイト⇒じぶん銀行「住宅ローン」

団体信用生命保険に加入時、解約時の注意点

次に、団体信用生命保険に加入時と解約時の注意点について、解説していきます。

加入時 解約時
①すでに加入している生命保険と重複していないか確認する。

→前述しましたが、保険の重複は保険料を支払うという点においても勿体ないことなので、団体信用生命保険に加入する前にしっかりすでに加入している生命保険の保障内容を確認しましょう。

②精神障害は対象外の場合が多い。

→先ほどのじぶん銀行の保障内容でも見たように、精神障害を保障の対象から除くものが多いです。

③生命保険料控除の対象外である。

→生命保険料控除とは、所得控除の1つです。

団体信用生命保険は、他の生命保険とは異なり、生命保険料控除の対象外です。

①一度解約すると再加入できない。

②保険料が全て返ってくるわけではない。

→次で詳しく述べます。

加入時と解約時の注意点もしっかり覚えておきましょう。

参考サイト⇒住宅金融支援機構「特約料ってなんですか?」住宅金融支援機構「ご加入後こんなときは?」住宅金融支援機構「特約料の返戻に関するよくある質問」

団体信用生命保険を解約したら返戻金はいくら戻る?

最後に、団体信用生命保険を解約した場合、返戻金はいくら戻るのか、解説していきます。

団体信用生命保険を解約した場合、返戻金、つまり支払った保険料の全額は戻ってきません。

例えば、機構団体信用生命保険では、支払った保険料のうち、残りの保障期間に相当するものとして機構が定める金額を返すことになっています。

具体的に計算式を挙げると、「直近に支払った1年分の保険料×(残りの保障月数÷12)-事務費相当額」が返戻額となっています。

参考にしてみてください。

参考サイト⇒フラット35「2年目以降の特約料について」住宅金融支援機構「特約料の返戻に関するよくある質問」

まとめ

以上、団体信用生命保険についてでした。

団体信用生命保険の多くの種類や保障内容を見てきたので、どれにしようか迷われているかと思います。

重要なのは、それが「自分にあった保障内容かどうか」見極めることです。

今まで団体信用生命保険を知らなかった方も、これを機会にぜひ知識を深めていってください。

以上となります。

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